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    46. 47.メタボリック症候群
院長のエッセイという名のこぼればなし
開院当時から院内で公開してきたエッセイです。
通常の診察では伝えきれない、日常の健康に関するお話、
母として感じたあれこれを紹介いたします。

02.笑う門には福来る

前回健康のバロメーターの話をしましたが、今回は元気のエネルギー源の話です。ビタミン、エネルゲンなどと呼ばれるものが、お薬や食品以外にもあると思います。私は元気が売りで、患者さんによっては本当に私の「元気」を買いに(わけてもらいに)きてくれる人もいます。
たいていは「笑い話」がその具体的提供物になりますが、時には一緒に泣いたり、一緒に怒ったり(今の政府はどうだのこうだの)して、患者さんに私の元気をもらってもらいます。
私自身の元気の源は、はばからずにいうなら、子供たちです。
小学校2年生の男の子(ゆうちゃん)と、2歳の女の子(りこちゃん)が私のビタミン剤です。子供がいないころは、毎日突っ走って、どこかで倒れてしまってもそれが私の人生ならと、無理を無理と感じずに仕事をしていました。
いま仕事を、手を抜いてしているわけではありませんが、死んではいられない、元気でいなければ、と思うようになりました。
子供というものはいるだけでこんなにも幸せになれるものかと、36歳にしてはじめて母になった私は本当にうれしい限りでした。世の中には自分の子供を殺してしまう親がいるのは本当に嘆かわしいことですが、子育てのはじめのころ、どうしても泣き止まない息子をベランダから投げ捨てたい育児ノイローゼの母親の気持ちがわかるなあと、ベランダで赤ん坊を抱きしめた記憶があります。そういうとき、楽しいこと、子供が生まれてうれしいことを再確認できると、すこし気分が楽になりました。だから、うちの子はベランダから投げられずに済みました。 下の子のときは、もうすこし余裕ができたので、車の中で泣き叫んでいても停車せずに運転し続けるこつを見つけました。
「じゃお話をするよ、りこちゃんは赤ちゃん役ね。むかしむかしおばあさんが川で、桃を見つけて家に持って帰りました。それを割ると中から…はい、りこ。」「おぎゃー、おぎゃー」「そうそう、あかちゃんが生まれましたとさ。」一緒にのっている長男もそのタイミングのよさに大笑い、わたしも大笑い、それにつられてりこちゃんも「おぎゃー、ぎゃははは…」いつのまにか笑い声になっていくなんていう魔法のようなことを何回も経験しました。子供がビタミン剤になるためには、その効き目を十分に引き出す必要があります。私は楽しかったこと、面白かったことを、すこしづつ書きためています。
皆さんに少しご披露します。心のオアシスになればと思います。

お腹痛い様子

「あかちゃん」

「ゆうちゃん、キムタクがパパになったんだってよ。」
「ふーん、誰の赤ちゃんのパパなの?」
「しずかちゃんのあかちゃんだよ」
「えっ?しずかちゃんって、ドラえもんに出てくるあのしずかちゃんの?」
???????
驚いたようでしたが、私もかなり驚きました。

「行 列」

いつもの渋滞の道に出たときのこと。息子を横にのせて、私は少しイライラしていました。
母:イライラしながら「こんでるねー。」
息子:わくわくしながら「うん。ねえねえ、僕たちも仲間にいれてもらおうよ!」
へっ?
息子はディズニーランドのアトラクションの行列とでも勘違いしたのか、その先に素敵なことが待っているかのように、渋滞に並んでわくわく、私もつられてわくわく。それ以来、渋滞にぶつかると息子に「アレ言って!」とねだる母。

「ソフトモヒカン」

赤ちゃんて、生まれてしばらくは、とんでもないヘアスタイルのことが多い。
今はどこから見ても、かわいい(おやばか)女の子に見えるりこちゃんも、生まれたてのしばらくは、真ん中が立ってるヘアスタイル、男の子みたいでした。 ……兄貴(ゆうちゃん)いわく 「りこの髪の毛、出川哲郎みたいだよね。」 ……絶句(当時、出川哲郎は自分のヘアスタイルをソフトモヒカンといっていました。) もう少し早く、ベッカム様が来日してくれていたら……

「おいしいね」

「先生はどうやってご飯をあげるのですか」託児室の保母さんに聞かれました。 母:「おいしいねっていいながらあげるのよ。」
保母:「どうりで、ゆうちゃんがなんでもおいしいねって食べるはずですね。」
母:「私のつくるおべんとうおいしく食べてるんだね。」(母、内心うれしい)
保母:「きもちいいですよね。おいしいねって、あまり言葉数を知らないうちからいえるのはいいことだし、きいていても気持ちいいですものね。そうそう、今日はお水をのんで、おいしいねっていってましたけど。」
おのれ味覚はまだないんかい?

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