「今日も健康、ごはんがおいしい。」、「今日も元気だタバコがうまい。」、
「今朝の目覚めはよかった、気分爽快。」…誰しも何かしら、漠然とではあっても、健康のバロメーターをもっているかと思います。
ここで、私からの提案です。もうひとつ健康のバロメーターを増やしてください。それは「うんこ」です。
うんこの色、様子、回数などをよくみて、確認することによって、いろいろな病気の早期発見につながるサインがかくれています。
以前、私の仲良しの薬屋さんが「なかなか下痢が治らないです。」と悩んでいました。彼は薬屋さんなので、下痢止めを自分で用意してのんでいたのですが治らないとのことでした。「汚い話ですが僕の下痢はまっ黒なんです。」彼のその一言で問題が解決しました。黒色便、特にコールタール状にどろっとしている便はタール便といって、胃などからの出血が腸内を通過するうちに黒くなって、下痢状に排泄された状態なのです。すぐに胃カメラをすすめ、(胃がんや、ひどい胃潰瘍なら、私が手術をしてあげたいと思っていました。)出血性の胃炎がみつかり、(外科医としては手術にいたらず、ある意味残念でしたが)内服薬…下痢止めでなく、胃炎を治す薬…で、よくなりました。…
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前回、健康のバロメーターの話をしましたが、今回は元気のエネルギー源の話です。ビタミン、エネルゲンなどと呼ばれるものが、お薬や食品以外にもあると思います。私は元気が売りで、患者さんによっては本当に私の「元気」を買いに(わけてもらいに)きてくれる人もいます。
たいていは「笑い話」がその具体的提供物になりますが、時には一緒に泣いたり、一緒に怒ったり (今の政府はどうだのこうだの)して、患者さんに私の元気をもらってもらいます。私自身の元気の源は、はばからずにいうなら、子供たちです。小学校2年生の男の子(ゆうちゃん)と、2歳の女の子(りこちゃん)が私のビタミン剤です。
子供がいないころは、毎日突っ走って、どこかで倒れてしまってもそれが私の人生ならと、無理を無理と感じずに仕事をしていました。いま仕事を、手を抜いてしているわけではありませんが、死んではいられない、元気でいなければ、と思うようになりました。子供というものはいるだけでこんなにも幸せになれるものかと、36歳にしてはじめて母になった私は本当にうれしい限りでした。世の中には自分の子供を殺してしまう親がいるのは本当に嘆かわしいことですが、子育てのはじめのころ、どうしても泣き止まない息子をベランダから投げ捨てたい育児ノイローゼの母親の気持ちがわかるなあと、ベランダで…
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